3月5日【全文掲載】一般質問を実施しました!(令和8年第1回市議会定例会)

■一般質問を実施しました!(令和8年第1回市議会定例会)■

本日の市議会定例会において一般質問を実施しました。

1 林業の現状について
 一般質問の中で申し上げように、本市は面積の約6割を森林が占めており、林業は重要な産業として人々の生活に深く関わってきました。林業を取り巻く環境は決して易しいものばかりではありませんが、活性化のための各種施策を今後も検討します。

2 太陽光発電設備について
 本テーマは、前々から市民の要望が大きかった太陽光発電設備に対する規制を取り扱いました。令和7年4月に「地域環境との調和に関する条例」が施行されましたので、一年間の総括を行う観点でも、少しは意義のある内容になったかと思います。

3 東野地内の市道整備について
 今回取り上げた東野地区の市道については、約25年前からの懸案であり、複数の市民から「現状を確認して欲しい」との声を頂戴しておりました。今後の市の対応を注視し、しっかりとフォローしていきます。

ご多忙中にもかかわらず、傍聴にお越しいただいた皆様に心から感謝申し上げます。
改めまして、地域の皆様方の思いや寄せられた期待に全力で応えられるよう努力したいと思います。

ここに一般質問の全文を掲載します。
引き続き頑張って参りますので、よろしくお願いいたします。


一般質問(令和8年第1回市議会定例会)

1 林業の現状について

 常陸太田市折橋町で昨月19日夜に発生した山林火災は、出火から7日目となる25日に鎮圧されました。このたびの火災で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。また、消火活動にあたられた本市の消防関係の方々をはじめとして、全ての関係者の献身的なご尽力に対し、深く敬意を表します。
 ここ最近全国的な問題になっている林野火災については、本市でも不安を感じる地域住民の声をしばしば耳にします。多発する林野火災の一要因として、荒廃した共有林の存在が挙げられます。通常、適切に管理された森林では、地面の落ち葉や枯れ枝は分解されたり取り除かれたりします。しかし、荒廃した共有林では乾燥した枯れ木や枝が大量に積もっており、一度火がつくと爆発的な火力を生んでしまいます。
 今回は、共有林のほかにも、林業を取り巻く現状について、様々な角度から検証します。

(1)森林環境譲与税の活用状況

 そこで、森林環境譲与税の主要な用途とその金額について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 森林環境譲与税の活用状況について、お答えいたします。
 森林環境譲与税は、国が徴収する森林環境税を財源として、都道府県及び市町村に配分される税で、森林整備や林業振興を目的に創設された制度でございます。令和元年度より市への譲与が開始され、令和6年度から1人あたり年額1,000円の徴収が始まりました。使途については自治体により様々でございますが、本市に於いては、主な事業としまして、森林経営管理法に基づく森林所有者への意向調査や、林業施業の集約化に取り組む、意欲と能力のある林業経営体への高性能林業機械の改修費補助、及び森林作業道の整備費補助、市で管理する林道66路線の維持管理等に使用しております。
 事業費としましては、直近の3カ年で申し上げますと、令和4年度が48,032千円、令和5年度が48,185千円、令和6年度が54,058千円となっております。また、譲与額としましては、令和4年度が46,790千円、令和5年度が46,790千円、令和6年度が62,977千円となっております。
 森林環境譲与税は、森林整備を進めるための安定的な財源として重要な役割を果たしておりますが、一方で、効果や成果が見えにくいという指摘もございます。今後は、市民への周知を徹底すると共に、県や関係機関との連携を強化し、譲与税を有効活用しながら持続可能な森林管理に繋げていくことが重要であると考えております。

 再質問です。高性能林業機械の改修費補助について、改めて産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 高性能林業機械導入補助について、お答えいたします。
 市では現在、林業の生産性向上と森林整備の推進を目的として、高性能林業機械改修整備費補助金制度を実施しております。
 本補助金は、立木の伐倒、枝払い、玉切り、集積の全工程を1台でこなすことができるハーベスタやプロセッサ等の高性能林業機械が故障・破損した場合の改修費用について、その一部を市が補助する制度でございます。補助率は対象経費の2分の1以内で、補助限度額は1件あたり200万円となっておりますが、令和8年度より、補助限度額を1件あたり300万円に改訂する予定であります。また、新たに高性能林業機械導入費補助金も開始する予定であり、補助内容は、森林組合等の林業経営体が導入する高性能林業機械に対し、補助率が対象経費の2分の1以内、限度額が300万円と、改修費補助と同一とし、且つ、同一年度内に改修費補助金・導入費補助金両方を活用した場合は、限度額を併せて500万円とする予定であります。
 本補助は、既存の高性能林業機械改修整備費補助金制度を補完する位置づけとなっており、導入から維持管理まで一体的に支援することで、林業経営の継続性と実行力を確保することが期待されると考えております。

 今後ますます高性能林業機械の重要性は高まるばかりです。そのほか、森林所有者への意向調査や林道整備なども含めて、森林環境譲与税の有効活用に努めてください。

(2)本市の「木育」のあり方

 そこで、本市における木育の推進について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 木育の推進について、お答えいたします。
 常陸大宮市は豊かな森林資源を有しており、森林は水源の涵養や災害防止、地球温暖化防止など、多くの公益的機能を有しております。これらの機能を将来にわたり持続させていくためには、次世代を担う子どもたちへの意識醸成が重要であると認識しております。
 市内でも、小・中学校での森林教室はもとより、学校等における木製品の活用や木工体験学習、公共施設における木材利用の推進などを通じて、木に触れる機会の充実を図っており、令和4年4月に開設したこどもセンターでは、木製の玩具や遊具を取り入れ、木に触れる場を提供しているところであります。
 また、木育は単なる体験活動にとどまらず、市産材の利用促進や林業振興、さらには脱炭素社会の実現にも資する取組であることから、森林環境譲与税を最大限活用し、関係部署と連携しながら計画的に推進してまいります。

 引き続き子供たちが木に触れる機会の充実を図っていただければと思います。

 ②パークアルカディア内「森林科学館」活用の提案
 やはり豊かな森林を身近に体験できることは本市の魅力の一つです。したがって木育を観光振興に活かさない手はありません。
 山方地域のパークアルカディア内に「森林科学館」という施設が設置されていますが、現状は観光資源として十分に活かされているとは言えません。同じ敷地のグランピング施設「ザランタンひたち大宮」が好調な集客で、盛況であることを踏まえれば、勿体ない気がします。
 これは市も同じ考えであり、令和8年度常陸大宮市主要事業の中に「パークアルカディアブラッシュアップ推進事業」を位置づけ、森林科学館の改修工事を行うとされています。

 そこで、インフラ整備の面において森林科学館がどのような施設に生まれ変わるのか、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 森林科学館の活用について、お答えいたします。
 現在、(一財)常陸大宮市観光物産協会が指定管理者となって運営しております森林科学館を含むパークアルカディアにつきましては、ふれあい体験館「レストランやまゆり」、「多目的広場」とともに、令和5年度からパークアルカディア内のケビン棟やテントを使用したグランピング事業を行っている(株)ダイブへ指定管理者を変更し、官民連携の効果をさらに高めるため、豊かな自然環境を活用した施設のブラッシュアップを行い、さらなる魅力向上を図る予定としております。
 木工体験ができる「森林科学館」につきましては、都市部企業のオフサイトミーティングが行える施設として整備する計画もございますが、木工教室も継続して行えることとしております。

 森林科学館に多くのお客さんを呼び込むには、ソフト面であるアクティビティの工夫が必要不可欠です。そこで、森林科学館の中でワークショップを行うだけでなく、外の森へ飛び出す仕掛けの導入を提案します。例えば「森の宝探し」と題して、「表面がザラザラした木」「赤い実」「鳥の鳴き声」などが書かれたカードを、本市産の木材の薄い板を持ちながら、周囲の散策路を歩きます。全部見つけたら、科学館の受付で「特製・木のメダル」や「地元の木で作ったバッジ」がもらえる仕組みにすると、子供たちも喜ぶのではないでしょうか。

 再質問です。森林科学館の外の森を活用したアクティビティを行うことができないか、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 議員ご提案の事業も含め、新たな事業を検討するとともに、市内外に積極的にPRを行い観光資源としての活用も図ってまいりたいと思います

 観光資源としての森林科学館の活用を今後も進めていただければと思います。

(3)本市の所有者不明の森林面積

 冒頭に述べたとおり、所有者不明の森林の増加が全国的な課題となっており、本市の現状についても把握しておきたいと思います。 

 本市の所有者不明の森林面積について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 本市の所有者不明の森林面積について、お答えいたします。
 本市における森林所有の状況を把握する上で、民有林や国有林のように所有形態別の面積統計は公表されておりますが、登記情報等と整合性が取れていない所有者不明の森林については、具体的な数値は示されておりません。これにつきましては、相続登記の未了や所有者情報変更の遅延といった原因が考えられ、こうした所有者不明の森林が森林経営管理制度の適用や施業計画の立案等に大きな障害となっていることは否めません。今後は、林地台帳の精査や所有者届出制度の周知を徹底し、解消に向けた取組を進めていく必要があると考えております。

 具体的な数値の把握が難しいことを理解しました。本市の林地台帳は内容がしっかりしていると評価する声を林業関係者から聞きましたが、なかなか一筋縄ではいかない問題です。

 再質問です。本市の所有者不明の森林に関連して、森林経営管理制度の現状と課題について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 森林経営管理制度の現状と課題について、お答えいたします。
 森林経営管理制度は、手入れが十分に行われていない民有林について、市が森林所有者の意向を確認し、個人での管理が困難な森林を集積・集約した上で、森林所有者と経営管理権を設定し、林業経営に適した森林は、意欲ある林業経営体に経営を委ねるとともに、林業経営に適さない森林は市が公的に管理を行う制度として令和元年度より実施されております。
 本市におきましても、森林環境譲与税を活用しながら、森林の実態把握や所有者への意向調査を進め、適切な森林管理に向けた基盤整備に取り組んでいるところです。
 一方で、課題も明らかになっており、森林所有者の高齢化や所在不明により、意向調査の把握が進みにくく、経営管理権の設定に困難を要しております。また、本市は、森林が全体の約6割という広大な面積のため、集積・集約後の森林整備に時間と費用がかかり、実務上の負担が大きい状況にあります。
 しかしながら、この時間と費用をかけた取組こそが、将来の災害防止や水源涵養、木材資源の循環利用といった、地域全体の利益につながるものと考えており、今後も関係機関と連携を取りながら、森林経営管理制度を着実に推進してまいります。

 今後も森林経営管理制度を効果的に推進していただければと思います。

(4)本市の共有林

 ①現状と課題
 共有林とは、複数の人が共同で所有している山林や森林のことです。集落の共有地である古くからの「入会林」や、相続によって複数名義となった山林が多く該当します。
 昨年秋、入本郷区の住民とお話しをする機会があり、その際に地域の共有林の課題についてお聞きしました。住民の方がお持ちの「入本郷共有山林株主名簿」を特別に拝見したところ、横方向に5つの共有林の名称があり、縦方向には世帯主のお名前が45名分、共有林の株主として記載されていました。
 個人の住民税や固定資産税などは一人ひとりのマイナンバーや納税者番号に紐付いており、市役所のシステム内で「氏名=住所=未納額」が直結します。一方で、共有林の場合、固定資産税の扱いは株主全員が連帯して支払う義務、連帯納税義務となります。入本郷のような過疎化に悩む山あいの区では、とても昔のように株主の全世帯から徴収できる状況ではありません。このため、先ほどの住民の方は、他の株主の分まで余計に税金を納めているそうです。このような不公平感の解消を目指し、どうにかして問題解決の糸口を探るべき時期が来ていると考えます。
 また、冒頭でも述べたように、乾燥した枯れ木や枝が積もる荒廃した共有林の存在が林野火災の一つの要因として考えられます。手入れがされていない共有林は火災に対して非常に脆弱な状態であり、大変深刻な問題です。

 そこで、まずは共有林の現状と課題について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 本市の共有林の現状と課題について、お答えいたします。
 現在、常陸大宮市の森林整備計画の森林面積は22,132haであり、その大部分が民有林として所有されています。この民有林の中には、個人所有だけで無く、集落組織や複数の権利者によって共同で所有されている共有林が含まれております。共有林は、地域の生活と密接に関わってきた重要な森林資源であります。
 この共有林については、所有者が多数に及ぶことや、相続登記が行われていないケースが多いことから、現在の所有者の把握が難しい状況が見受けられます。このため、森林整備や施業を行う際に、所有者全員の合意形成が必要となり、事業実施に時間を要することが大きな課題となっております。また、長年手入れが行われていない共有林では、荒廃が進み、防災や景観の面での影響が懸念されておりますが、所有者が明確でないことから、各種補助事業等の活用が進みにくい現状となっております。

 所有者の把握が難しいなど、共有林の現状と課題について理解しました。

 ②認可地縁団体制度の周知の提案
 こうした課題への対応策の一つとして、認可地縁団体制度があります。これは自治会や集落などが、市長の認可を受けることで法人格を取得し、共有財産である森林などを団体名義で管理できる制度です。
 所有者が多数に及んでしまう従来の仕組みでは、後継者がなくお亡くなりになる人や共有林の費用を負担できない人が必ず増えてきます。世間一般にあまり知られていない、この認可地縁団体制度をもっと地域住民に周知していくべきことを提案します。

 認可地縁団体制度の周知の必要性について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 議員ご発言のとおり、認可地縁団体制度を活用した自治会や集落などが、自治体の認可を受けることで法人格を取得し、共有財産である森林などを団体名義で管理できる制度の存在も認識してございます。この制度を活用することで、個々の共有者の同意をその都度得る必要がなくなり、森林整備や契約行為を円滑に進めることが可能となりますが、認可を取得するには、規約の整備や名簿の作成、地域内の合意形成など、一定の準備と労力を要することが懸念されることから、そのためだけに認可取得をするにあたっては、地権者の同意が得られず、ハードルが高いために本市ばかりではなく全国的な課題でもあり、なかなか進んでいないのが現状でございます。
 今後におきましては、県の林業指導所や森林組合などとも連携し、指導を仰ぎながら研究してまいります。

 実際に認可地縁団体制度を本市の共有林に活用できるかどうかは、地域ごとの事情をよく考慮する必要があると思います。そこで、まずは検討のための材料として、認可地縁団体制度の周知に努めていただければ幸いです。

(5)花粉発生源対策促進事業の現状と課題

 今まさにこの時期は花粉が大量に飛散するシーズンです。我が国の花粉症は、単なる季節性の病気を超え、経済や労働力に大きな影響を及ぼす国民病かつ社会問題とも言えます。ある試算では、花粉症による労働生産性の低下に伴う経済損失は、日本全体で1日あたり約2,000億円に上るとも言われています。また、かくいう私も含め、日本人の約4割以上が花粉症といわれ、その割合は年々増加傾向にあります。

 ところで、令和5年10月、当時の岸田内閣総理大臣が本市のスギの伐採現場を訪れ、自らチェーンソーの重さを確かめ、重機に試乗されました。この日、岸田総理は記者団に対し、花粉の発生源となるスギ人工林の伐採や花粉の少ない品種への植え替えを重点的に進める区域を令和5年度中に設定することを表明しました。その後、林業分野における花粉症対策が一定程度進んできたものと思われます。

 そこで、花粉発生源対策促進事業の現状と課題について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 花粉発生源対策促進事業について、お答えいたします。
 花粉発生源対策促進事業は、国が実施している花粉症対策のための森林整備制度であり、森林組合等の民間団体がこの制度を活用して事業を実施しております。そのため、市では事業の現状や課題については把握しておりませんが、今までにこの制度を活用した経緯はないと伺っております。
 ただし、花粉対策としては、茨城県では平成30年頃より花粉の少ない苗木の植栽を推進しており、常陸大宮市においても、令和6年度の実績になりますが、森林組合で8.22ha約22,000本、美和木協で20.6ha約45,000本の植栽を行っております。
 このように、制度自体の活用はしておりませんが、市内で植栽する場合は、花粉の少ない苗木か広葉樹に限定するなど、花粉対策には積極的に取り組んでおります。

 花粉対策として花粉の少ない苗木が相当数植えられている現状が理解できました。現在普及が進んでいる「少花粉スギ」と呼ばれる苗木は、一般的なスギと比較して花粉の生産量が1%以下、つまり100分の1以下に抑えられているそうです。一方で、市森林組合にお聞きしたところ、この花粉発生源対策促進事業は、活用条件が限られており、使い勝手が悪いとのことでした。制度の改善のために市森林組合などと連携し、国や県への要望活動をお願いできればと思います。

(6)公共事業における木造・木質化の推進

 木材分野における国産材と外国産材の歴史を振り返ると、高度経済成長期での木材需要の爆発に国内供給が追いつかず、昭和39年に政府は木材輸入の完全自由化に踏み切り、ここから外国産材の独壇場が始まります。しかし、ここ数年は新型コロナの影響や物流の混乱、中国の需要増により、外国産材の価格が爆上がりするウッドショックが起きた結果、日本の木材自給率は40%台まで回復しました。

 この国産材のシェアをさらに拡大するには、これまでの非木材分野を木造に変えていくことが必要不可欠です。この裏付けとして木造建築の技術革新も随分進んできました。例えば、木材は燃えやすくて弱いから高い建物には向かないという常識を覆したのが、CLT(直交集成板)という技術です。これまでの木造建築が線、つまり柱と梁で支えてきたのに対し、CLTは面、分厚い壁と床で建物を支えるため、巨大な構造物が可能になったというわけです。

 そこで、公共事業における木造・木質化の推進について、産業観光部長にお伺いします。

 産業観光部長
 公共事業における木造・木質化の推進について、お答えいたします。
 市では、市民に健康で快適な公共空間を提供すると共に、地域資源である森林を活かしたまちづくりを推進するため、平成24年に「常陸大宮市有公共建築物の木造化・木質化等の推進に関する指針」を制定しております。
 この指針の基本的な考え方は、市の公共建築物で低層のものは原則木造としており、木造化が適当でないと判断された建築物であっても、木材の利用が可能な部分については、積極的に木質化に努める事とし、また、使用する木材も市産材及び県産材の利用を推進する事となっております。
 現在建設中である常陸大宮駅舎・自由通路はもとより、今後、建築を計画している、西口駅前広場、駅西交流拠点、更には子育て世帯向け住宅などにおいても木造化・木質化を推進していく所存でございます。

 ありがとうございました。林業の活性化に資する各種施策の推進を改めて要望し、次の質問に移ります。

2 太陽光発電設備について

 総選挙が終わって約一か月経ちますが、高市内閣総理大臣は日本の国土を中国などの外国製のソーラーパネルで埋め尽くすことに強く反対しており、安全保障、環境保護などの観点から、これまでの再エネ最優先政策を抜本的に見直す方向で議論が進んでいます。

 まず、メガソーラーへの補助金打ち切りです。来年度から地上設置型のメガソーラーに対するFIT(固定価格買取制度)などに関する新規の補助金を廃止する方針を打ち出しています。これにより、経済的メリットを目的とした乱開発に歯止めをかける狙いがあるとされます。

 次に、環境・安全規制の強化も課題です。山林の伐採を伴う開発や、土砂災害のリスクがある傾斜地への設置に対し、これまで以上に厳しい環境アセスメントと安全基準を課すことが想定されます。特に、釧路湿原など景勝地でのプロジェクトに対しては、高市総理自ら強い危機感を表明しています。

最後に「国産・次世代型」へのシフトです。メガソーラーを抑制する一方で、太陽光発電そのものを否定しているわけではありません。例えば、日本発の技術で、薄くて軽く、建物の壁面などに設置可能な次世代型電池としてのペロブスカイト太陽電池については、国を挙げて普及を支援するとも言われています。

(1)条例施行の前後の変化

 ①直近の事業用太陽光発電設備の設置数の推移 
 本市においては、「豊かな自然環境、美しい景観及び安全安心な生活環境の保全と太陽光発電設備との調和を図ること」を目的として、「常陸大宮市太陽光発電設備の設置と地域環境との調和に関する条例」、これ以降「条例」と呼びますが、この条例が令和7年4月1日から施行されています。
 条例施行の効果を図るうえで、まずは太陽光発電設備の設置数の変化に着目したいと思います。

 メガソーラーに限らず、直近の事業用太陽光発電設備全般の設置数の推移について、市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 直近の事業用太陽光発電設備の設置数の推移について、お答えいたします。
 令和5年度が、高圧2件、低圧38件、合計40件
 令和6年度が、メガソーラー3件を含む高圧8件、低圧53件、合計61件
 令和7年度が、12月末現在で高圧3件、低圧23件、合計26件となっております。

 これまで増加傾向にあった太陽光発電設備が、今年度に入ってからは数が相当減少していることが分かります。

 ②市民生活部への問合せ件数の推移
 条例の制定後、発電事業者側としては、住民説明会の実施など、これまでの対応を大きく変更することになったものと推察されます。一方、地域住民の側でも太陽光発電設備を自分の土地に設置したい人、自宅の周りに太陽光発電設備の設置が予定されている人などがいます。施行からまだ日の浅い、この新たな条例の中身について関心を持つ人々が一定数いるかと思います。

 そこで、発電事業者から市民生活部への問合せ件数の推移、さらには、地域住民の声として市民生活部に届いている主な内容について、市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 市民生活部への問合せ件数の推移について、お答えいたします。
 生活環境課への事業者からの問い合わせについては、条例施行前は月に数件程度であったものが、条例施行後は直接窓口、電話、eメールをあわせ1日に数件と増えています。
 また、地域住民からの問い合わせでは、事業者から住民説明会の開催案内が届いたが、説明会に出席する必要があるのか、などの問い合わせが増えている状況です。

 本市で新たに条例が施行された結果、発電事業者としてもこれまで以上に慎重に太陽光発電設備の設置を検討している状況だと思います。また、地域住民としても説明会に参加し、懸念点を発電事業者に直接質問できる機会が増えました。

 メガソーラーの数の推移
 メガソーラーとは、太陽光発電設備のうち、規模が大きい施設を指します。一般的な定義としては、出力規模が1メガワット以上で1.5〜2ヘクタール以上(サッカーコート約2〜3面分)の土地を有し、家庭で自ら消費するためではなく、発電した電気を電力会社に売ることを主目的とした発電事業です。平成24年に再生可能エネルギーの電気を固定価格で買い取る制度(FIT)が導入されて以降、爆発的に普及しました。しかしながら、近年では安全保障上のリスクや環境破壊への懸念などから、メガソーラーに対する否定的な反応が全国的に出てきました。冒頭に述べたとおり、現在の高市政権は、メガソーラーを規制する方向で動いているところです。

 さて、本市におけるメガソーラーですが、令和5年12月定例会での市民生活部長ご答弁では、平成29年度3件、平成30年度7件、令和元年度7件、令和2年度5件で、合計22件。令和3年度以降の届出はなし、ということでした。

 令和5年度以降のメガソーラーの数の推移について、市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 メガソーラーの数の推移について、お答えいたします。
 メガソーラーについては令和5年度 0件、令和6年度 3件、令和7年度が12月末現在で0件(事前協議中が1件)の設置件数となっております。

 メガソーラーについては、ここ数年間で減少傾向であると理解しました。

(2)条例の実効性を上げるための提案

 ①良好な景観の保全
 条例の特徴として挙げられるのが、太陽光発電設備設置事業の禁止区域と抑制区域を設定している点です。特に、第7条に定める禁止区域に関しては、災害の防止、並びに良好な景観及び生活環境を保全するため、特に必要と認められる区域を発電事業の禁止区域として定めること、事業区域が禁止区域に位置する場合、太陽光発電設備設置事業は原則、許可できないことが市のホームページで示されています。

 禁止区域のうち、良好な景観及び生活環境を保全する区域はどのような場所を想定しているのか、市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 良好な景観及び生活環境を保全する区域について、お答えいたします。
 条例・規則において、居住誘導区域・都市機能誘導区域、茨城県立自然公園の特別地域、第一種農地、国県道や鉄道用地から50m以内の区域などを規定しており、区域内では緩衝帯の設置や低木・フェンスによる目隠しを義務づけております。
 また、禁止区域について条例第7条で「災害の防止並びに良好な景観及び生活環境を保全するため」としておりまして、規則で指定した区域の中で災害の防止の区域は、砂防指定地、土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域、地すべり防止区域、保安林・保安施設地区、河川地域・河川保全区域・河川予定地を規定しています。

 居住誘導区域・都市機能誘導区域というのは、いずれも概ね本市の中心市街地に当たる区域だと思います。生活環境の保全という点では理解できますが、良好な景観の保全という点での効果は乏しい印象があります。
 本市は久慈川・那珂川という二つの大きな河川と里山をはじめとする美しい景観が魅力の自治体ですが、市外・県外からの観光客に話を聞くと、自然豊かな風景と乱立する太陽光発電設備のミスマッチが気になったという声をしばしば耳にします。
 
 本市の条例では、第13条第1項第3号に良好な景観の保全のための規定が置かれています。具体的には、景観を阻害するおそれがないように、緩衝帯、低木、目隠しフェンス等の設置を発電事業者に求める内容です。

 一つの提案として再質問します。緩衝帯、低木、目隠しフェンス等の設置に加えて、フォトモンタージュの形で「設置後にどう見えるか」の合成写真を提出させ、景観への影響を客観的に評価してはいかがでしょうか。市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 お答えします。
 AI等を利用したデジタル合成画像であるフォトモンタージュの形で、太陽光発電設備が「設置された後にどう見えるか」を提出してもらうことは、評価材料の一つになるかとは思いますが、樹木等は合成写真のとおり生育しない可能性があるものと考えます。しかしながら、フェンス等を設置した際の景観を想定する有効な手段でありますので、提出書類に追加できるか検討いたします。

 今後、提出書類への追加をご検討いただければ幸いです。

 ②設置場所の草刈りや排水路の整備
 地域住民としては、太陽光発電設備の設置場所に雑草が生い茂って隣家や道路に被害を及ぼすケース、または、ゲリラ豪雨の際に雨水があふれるなどして周囲に被害を及ぼすケースなどに不安を感じています。私の地元・東野区では雑草が何か月にもわたって市道の通行の妨げになっていたものの、なかなか発電事業者に連絡がつかず、ようやく11月ごろに草刈りが実施された例がありました。
 まず、草刈りについては、条例の第21条第1項に「発電事業者は、発電事業を実施する間、生活環境等の保全又は災害の防止に関し支障が生じないよう、規則で定めるところにより、太陽光発電設備及び事業区域内を常時安全かつ良好な状態となるよう維持管理しなければならない」と規定されています。そして、施行規則の第18条第1項第1号では「事業区域内において、定期的に除草及び清掃を行うこと」とされています。
 次に、排水路については、太陽光発電設備の設置許可基準の一つとして、条例第13条第1項第5号に「排水施設、擁壁その他の施設が規則で定める基準に適合していること」と規定されています。また、排水機能の基準が施行規則の第10条第4項に規定されています。

 太陽光発電設備の設置場所の草刈りや排水路の整備について、今後どのように実効性を確保していくのか、市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 設置場所の草刈りや排水路の整備について、お答えいたします。
 申請書の事業計画の中に、草刈りの時期や方法、排水計画を明記することになっております。

 申請書の事業計画に明記させる方法は良いことだと思います。
 しかしながら、残念なことに一部の不誠実な発電事業者が計画どおり草刈り等を実施しないことも想定されます。

 そこで、条例では毎年1回維持管理の実態報告をすることと規定しているので、報告書の中に、例えば「作業完了後5日以内に、全景および境界線の日付入り写真を添付すること」という要求項目を追加してはいかがでしょうか。市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 お答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、条例で毎年1回、太陽光発電設備の稼働状況、保守点検その他維持管理の実施状況についての報告を義務付けておりますので、報告書への写真添付を検討いたします。

 草刈りに加えて排水計画などについても、全ての発電事業者が計画を遵守するよう、引き続き指導・監督をお願いします。

 ③太陽光パネル廃棄の制度設計 
 太陽光発電設備の大きな課題の一つが、太陽光パネルの廃棄です。我が国でFIT(固定価格買取制度)が始まった平成24年以降、太陽光パネルが全国的に大量に設置されました。これが今後、2030年代後半から2040年頃にかけて一斉に寿命を迎える見込みで、2040年問題という風に言われています。

 注意すべき点として、太陽光パネルには、発電効率を高めるために鉛、カドミウム、ヒ素など微量の有害物質が含まれている場合があります。もしも、破損したパネルが野ざらしにされたり、不適切に埋め立てられたりした場合、雨水によってこれらの物質が溶け出し、土壌や地下水を汚染するリスクがあります。

 条例では第24条にて、発電事業を終了した際の解体、撤去、廃棄物処理等に要する費用の計画的な資金積立てを発電事業者に求めています。市民生活部のほうに先日お尋ねしたところ、現在本市では太陽光発電設備の事業廃止の事例はなく、廃棄費用の積立の利用実績もないということでした。

 しかしながら、将来的な太陽光パネルの2040年問題を見据えれば、まずは政府の課題であるとしても、一部の不誠実な発電事業者の「逃げ得」を許さない厳格な運用方法の調査・研究を自治体でも今から開始しておくべきです。そのためには、太陽光パネルを「誰が、いつ、どこで捨てたか」を完全に追跡できる仕組みが必要ですが、欧州などで先行している「デジタル製品パスポート(DPP)」の考え方が参考になります。具体的には、パネル一枚一枚にQRコードやICタグを付与し、スマホなどで読み取るだけで情報にアクセスできるようにします。これにより、山の中に捨てられたパネルが見つかっても、QRコードを読み取れば「誰が最後に所有していたか」が瞬時に判明するため、不法投棄への強烈な抑止力になるはずです。なお、QRコードは刻印・レーザー印字で金属やプラスチックに直接彫り込み、ICタグの場合も製品内部に埋め込むことで、容易に除去できないことを前提とします。

 そこで、将来的に国が主導し太陽光パネルに係るデジタル製品パスポート等の付与が進んだ場合、デジタル製品パスポート等の登録を義務付けるのはいかがでしょうか。市民生活部長にお伺いします。

 市民生活部長
 太陽光パネル廃棄の制度設計について、お答えします。
 発電事業を終了した後の太陽光パネルの撤去や処分は今後の課題でありますので、国が主導し全ての太陽光パネルにデジタル製品パスポート等が付与された場合には、市への登録等を検討いたします。

 ありがとうございました。条例の実効性を上げるための取組みの徹底を改めて要望し、次の質問に移ります。

3 東野地区における市道について

 次に、市道についてお伺いします。

東野地区上合班地内の市道20209号線拡幅の見通し

 東野地区の中でも、国道293号を緒川方面に北上して北塩子地区に入る手前の集落、また、北塩子地区に鎮座する鹿島神社の南側の集落は「上合」という名前で呼ばれています。この上合班の住民が国道293号に接続するには、幾つかの市道、それも一般的に枝線と呼ばれる市道を通る必要があります。

 しかしながら、これらの枝線の市道については道路の幅が狭く、車輌相互通行に支障をきたしており、一刻も早い対応を必要とするものと思われます。この問題については、約25年前の平成12年に、東野区長が「道路拡張整備に関する申請願いについて」と題する要望書を当時の大宮町長に提出しています。

 この要望書に記載されている当時の町道のうち、町道5767号線、現在の市道20209号線は、北塩子地区方面に向かう地域住民にとって必要な路線です。

 そこで、東野地区上合班地内の市道20209号線について、拡幅の見通しを建設部長にお伺いします。

 建設部長
 お答えいたします。
 ご質問のありました市道20209号線は、東に国道293号、西に市道20266号線が通っており、そこを連絡する市道でありますが、議員のご指摘のとおり幅員が狭小であり、平成12年に道路拡幅の要望が提出されております。
 しかしながら、要望当時と比べ、周辺の環境や市の情勢も変化しており、また、既に取り組んでいる路線や要望等路線が多数ございますので、現時点におきましては、拡幅整備は大変難しい状況でございます。
 とはいえ、市としましては、現場の状況を把握するとともに、維持的手法も検討しながら、安全に通行できる状況を確保して参りたいと考えております。

 ありがとうございました。本件は要望書の提出から相当の年月が経過しており、再び対応するにはハードルが高いことも承知しています。しかし、やはり東野地区住民の長年の悲願ですので、今後の整備促進を心から期待し、以上で一般質問を終了します。

以 上